講演題目/要旨
浅井 栄大 (産業技術総合研究所)
   "超伝導体を用いた次世代光デバイスの理論研究"
   超伝導体はゼロ抵抗, 完全反磁性, 磁束の量子化等, 多彩且つ特異な電磁気学的特性を示す事が知られ, その特性を利用した様々な工学応用が進んでいる. 本講演では, 超伝導体と絶縁体の接合構造である「ジョセフソン接合」 を利用した新しい光デバイスの研究について紹介したい [1,2].

参考文献:
[1] Asai, H. and Kawabata, S.: Appl. Phys. Lett. 104, 112601 (2014)
[2] Asai, H., Savel’ev, S., Kawabata, S., and Zagoskin, A.M.: Phys. Rev. B 91, 134513 (2015)

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松尾 宇泰 (東京大学)
   "微分方程式の構造保存数値解法とその最近の話題"
   微分方程式の数値解法は, 現代科学・工学の欠くべからざるツールであり, 古くから汎用解法の研究がなされてきたが, ここ20年ほどは,微分方程式の「構造」に着目し, より優れた解法を作る試みが盛んになっている. 本講演ではそれらを概観しつつ,講演者自身の, 現代計算科学との融合に関する期待について述べる.

参考文献:
松尾宇泰, 宮武勇登, 微分方程式に対する構造保存数値解法, 日本応用数理学会論文誌, 22 (2012), 213--251. http://ci.nii.ac.jp/naid/110009518460

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前山 伸也 (名古屋大学)
   "核融合プラズマにおける電子/イオンスケール乱流"
   プラズマ中では, 電子・イオンの応答に起因して異なる時空間スケール乱流が駆動される. 5次元位相空間上で定義されるプラズマ分布関数の時間発展を並列スペクトル /差分法により解くことで, 両スケール間の相互作用を明らかにした.
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齊藤 宣一 (東京大学)
   "Navier-Stokes方程式の非凡な境界条件: 数値解析と数学解析の立場から"
   現実の複雑な流体現象を数理モデル化しシミュレーションを行なうには, しばしば非線形の境界条件を考える必要がある. また, 線形の境界条件で, 数学解析は容易であっても, その数値的な実現や正当性の確保は自明でないものも多い. 本講演では, このような非凡な境界条件に関連した諸問題を, Navier-Stokes方程式の境界条件を考える立場から紹介する.
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